カンボジアでの生活が働く事の基本を教えてくれた。

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by 高橋 翠

こんにちは

カンボジアで、NPO法人かものはしプロジェクトに所属し、インターンをしていた高橋 翠(たかはしみどり)です。「かものはしプロジェクト」では、貧しさのために人身売買の対象になってしまう子どもたちを、世界からなくすことを目的に活動をしていました。

もともと関心のあった社会問題ではありましたが、「かものはしプロジェクト」では、多くの新たな気づきと学びを得る事ができました。

コンプレックスばかりの私だった。

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一番左が先輩の岩崎さん

私は2013年8月からインターンを始めました。毎日共に働いている仲間に刺激をもらいながら充実した日々を過ごしていましたが、その反面苦しかったこともありました。

それは「自分の弱さを見せること」です。

何か問題が起こったときに「これはどういう意味なのだろう?」と思っても「こんなくだらないことを聞いて良いのだろうか」と躊躇してしまうことが多かったのです。私は短期大学所属ということにコンプレックスがありました。周りがとても優能な人たちに思えて、自分の力不足に落ち込むことばかりで、素直に分からないと言うことができず、周りの人たちから「できないやつだ」と思われるのが怖くて不安でした。

そんな毎日の中で、周りの人たちに素直に溶け込めない様子に気づいたインターンの先輩に、「自分の弱さを素直に他人に見せてもいいんだよ」と言われ、はっとしました。
他人に自分の弱さを見せることは、恥ずかしく、周りから拒絶されることが怖くて、分からないまま仕事を進めていたことで、皆の足をひっぱっていたのではないかと気がつきました。周りを信頼し、自分の分からないことや弱さを見せることは、みっともない事ではなかったんです。

そのことに気づいてから、強がらずにいられるように変わっていく中で、周りから少しずつ信頼を得ていったように思えました。

出来ない自分と向き合った。

学生ばかりの環境でなかったことからも、大きな影響を受けました。

社会と関わる事で、学生としての甘さ、仕事の厳しさ、自分のしたことが及ぼす影響の大きさ、そして他の人なら15分で出来る仕事も1時間かけてしまう自分の効率の悪さなど、いかにできないことだらけなのかということを痛いほど知り、打ちのめされました。

私の力は微力ですが、周りの人たちにサポートしていただきながら、働くということの厳しさや責任を負うことの怖さ、チームワークの大切さ、そして困難な事をやり遂げたときの達成感や、充実感にやりがいを感じるようになってきました。
 
できない自分を素直に認めること、そして周りを信頼し共に支え合っていくことがチームで働いていく中で、いかに重要なのかを学びました。
そして疲れ果てた毎日の中でも、現地の人たちの笑顔に多くの励ましと元気をもらう日々でした。

周りの人たちが私を変えてくれた。

everyone makes me grow
国際協力とはかけ離れた学生生活を送っていた私でしたが、弱い自分を認めながらも自信を持つことができました。

貧しいカンボジアの人たちへの、自立支援のために行ったことが、私の自立に繋がりました。
海外での生活も国際協力にも接点がない以前の私と同じような人は、きっとたくさんいるはずです。
自分の経験を少しでも多くの人に伝え、一人でも多くの人が海外へ踏み出してくれるきっかけになれば嬉しいです。
カンボジアでは、貧しい環境の中で少ない食事を共に分け合い私を仲間にしてくれた現地の人たちの笑顔が忘れられません。
私は今、食品関係の企業で働いています。食を通じてみんなの「おいしい笑顔」を届けることができればと願い、毎日過ごしています。

(編集:立花実咲

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