CONPATHの瓜生原です。カンボジアのスタートアップ、サービスについて発信しています。
みなさんはUberやGrabなどの配車アプリを利用したことはありますか?
配車アプリとしてメジャーなUberもGrabもまだカンボジアには進出していないのですが、実はカンボジアにはすでに5つ以上もの配車アプリが存在しています。
今日はカンボジア初にして配車アプリ業界をけん引しているEXNET Taxi Cambodia(以下EXNET)を紹介します。
カンボジアを訪れる際はぜひEXNETを使ってみてください。
追記:
Uberがカンボジアでサービスのテストを開始しました。先週プノンペンでUberを使い、その際の所感を以下のページに記しています。こちらも併せてご覧ください。
EXNETは2016年6月にローンチされました。すでに5,000以上のドライバーが登録し、2,000以上アプリをダウンロードされています。
料金システムはUberやGrabなどの配車アプリと同じく距離と乗車時間によって算出されます。
EXNETには普通車とSUVの2タイプのタクシーがあります。その料金は以下の通りです。
Classic -App Meter | SUV-Fixed Cost | |
---|---|---|
Minimum fare | 6,000 KHR | 7,800 KHR |
Flag down fee | 1,000 KHR | 1,000 KHR |
200 KHR / min and 2,000 KHR / km | 260 KHR / min and 2,600 KHR / km |
*ピーク時は料金が上記価格よりも高く設定されています。詳しくはEXNETアプリでご確認ください。
以前は普通車の最低運賃は4,000 KHRだったため、EXNETは運賃を値上げしています。
次の段落ではEXNETの使い方をご紹介します。
EXNETはUberやGrabなどの配車アプリと同じように使えます。
実際にEXNETを使うには8つのステップがあります。
ひとつずつ説明していきます。
まずはEXNETをダウンロードしてください。
こちらはApp Store上のEXNETのページです。
私はすでにインストールしているためボタンが異なりますが、EXNETのページを開いていただくとインストールボタンが表示されると思います。
他のアプリと同じようにダウンロードしてインストールしてください。
EXNETのアプリをインストールし終えたら次は登録です。
EXNETのアプリを起動すると携帯番号の入力を求められます。EXNETのスタッフによると、カンボジアの携帯番号でなくても良いとのことでした。番号入力後認証コードがSMSで送られてくるため、自国のSIMカードでカンボジアにいてもSMSを受信できるのであれば、カンボジアのSIMカードを購入する必要はありません。*
携帯番号を送信するとSMSが送られてきます。認証コードが記載されているので、それを入力してください。以上で登録は完了です。
*EXNETのドライバーの中には乗車場所に着くとあなたを見つけるために電話をかけてくる人がいます。もしカンボジアのSIMカードがあればよりスムーズにEXNETを利用することができます。
次は乗車場所の設定です。EXNETはGPSを使ってあなたの現在地をアプリ上に表示させます。
もし乗車場所を変えたかったり、表示されている場所が現在地と異なっていたりする場合は、地図上に表示されているピンを動かすことで乗車場所を変更できます。
続いて車種を選びます。上に記した通りEXNETは普通車とSUVの2タイプ提供しています。SUVの価格は普通車よりも少し高めに設定されています。
私の経験からは、普通車で十分です。
この部分は実はあまり便利ではありません。マップ上で目的地を設定できないのです。目的地の名前で検索することでしか設定ができず、検索後も地図が表示されず設定した場所が正しいか確かめることもできません。
もし同じ名前の場所が複数あっても、正しい場所を目的地に設定できているか確認できません。
この件をEXNETのスタッフに訪ねた所、目的地近くのランドマークを目的地として設定し乗車後ドライバーに直接実際の目的地を説明してくれと言われてしまいました。私はこの点が不便だと感じています。UberやGrabを利用した際は、マップ上で目的地を設定することができ、こちらの方が便利です。
新興国における配車アプリの利便性は、「価格交渉する必要がなくぼったくられない」「アプリ上で全て完結するためドライバーさんとコミュニケーションをとる必要がない」の2点に集約されると思いますが、EXNETでは後者の利便性が失われてしまっています。
以下のように配車を依頼する前に廃車時間と予想運賃が表示されます。この点は便利です。
目的地を設定したら配車依頼を確定させます。
「Confirmation booking」ボタンを押すと配車依頼が確定され、配車されるタクシーの現在地がアプリ上に表示されます。
タクシーが乗車場所に到着したらタクシーに乗り込みます。もし目的地付近のランドマークを目的地として登録した場合はドライバーさんに直接本当の目的地を伝えてください。
残念ですがEXNETはクレジットカードでの支払いができません。キャッシュで支払う必要があります。タクシーが目的地に着いたら、アプリに表示される運賃をドライバーさんに直接キャッシュで支払ってください。
EXNETの使い方は以上です。
私がEXNETを利用した経験から、だいたい5分以内にタクシーを配車してくれます。TukTukよりも便利だと感じています。もしTukTukを町中で見つけて乗ろうとすると、TukTukを見つけて価格交渉するのに5分以上かかります。また、熱帯のカンボジアで路上で探して価格交渉を行うのはしんどいです笑い。
さらに、カンボジアの他の配車アプリも利用したことがありますが、他のアプリは安定して動かなかったり、フリーズしたり、配車を依頼するのにとても時間がかかったりしました。
EXNETはクレジットカード払いができなかったり、目的地をマップ上で設定できなかったりと不便な部分がありますが、それでもプノンペン市内を移動するのにはこれまでの選択肢よりも便利です。(プノンペン以外ではサービス提供していない)
EXNETはプノンペン市内で中長距離移動するのには便利な手段です。
他のカンボジア発配車アプリも使ってみましたが、アプリの挙動が安定していなかったり不便でした。もしカンボジアで配車アプリを探しているのであれば、EXNET Taxi Cambodiaはおすすめです。
空港から市内に移動する際やキリングフィールドを訪問する際などは特におすすめです。
空港からプノンペン市内に移動した際にEXNETを使ったことがありますが、運賃はおよそ8USDでした。これはメータータクシーよりも安くTukTukと同程度です。
キリングフィールドに行く際の運賃もTukTukより安くなると思います。
EXNETを使って価格交渉のストレスから解き放たれましょう!
冒頭に記した通り、配車アプリ大手のUberがついにカンボジアでサービスのテストを開始しました。
先週プノンペンでUberを使ってみましたが、正直に言うとUberの方がどのカンボジアの配車アプリよりも便利でした。
Uberはまだカンボジアの配車アプリ市場に本格参入するか決めていませんが、もし参入してきたらローカルの配車アプリがUberと戦っていくのはEXNETも含めて難しいと思います。
Uberがカンボジアでどのように機能しているのかは以下の記事に記しているので、関心があればぜひご覧ください。
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