Interview of French young entrepreneur, Sebastien

あなたが着ているその服、誰が作ったか知っていますか?: AMBOH Espadrilles創業者、セバスチャンインタビュー

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by 唐 語思

Leboost Cambodiaはプノンペン在住者にプノンペンで最もホットなバーやレストラン、クラブ、スパなどの情報を届ける、フランス系コミュニケーション・マーケティング会社です。ところが、地域ディレクターであるセバスチャン・ゴートゲン(28)は、カンボジアに慣れると自身の靴ブランドを立ち上げ起業家としての旅を始めます。

AMBOH Espadrillesは、カンボジア産の綿100%の生地とジュートソールから作られた靴であり、「カンボジア発」のブランドであるとともに、まともな労働環境と公正な賃金の雇用を縫製労働者に提供しています。セバスチャンは、靴の新しいアイデアが浮かんだらローカルの市場へ行き、彼のイメージに最も近い色の生地を選んで自分自身でプロトタイプを作成します。現在12モデル、フラット/バレリーナのクロマー*の2タイプのラインナップがあります。
*クロマーはカンボジアで日常的に利用されている伝統的な衣装です

AMBOHのシューズ

セバスチャンはカンボジアに移住してから2年後の2015年8月に自身のエスパドリーユシューズ事業を開始しました。他の多くの人たちと同様に、彼はカンボジアの美しさと謙虚なカンボジア人に魅了された一人でもありました。「私はカンボジアが好きです。私はカンボジアの良い面を知ってほしいと思っています。さらに重きを置いているのが、ファッションブランドの影に隠れている縫製労働者を東南アジアの次代のファッション発信地、カンボジアの発展に参画させることです」とセバスチャンは述べた。途上国、特に悲劇的な歴史を持つカンボジアのような国は、経済発展や工業化(これらが正しいことだとして)の遅れが指摘されていることや、政治における透明性の欠如から、海外の人にネガティブな印象を持たれがちです。

セバスチャンはカンボジア産の素材を使ったカンボジア人のためのカンボジア発のブランドを作りたいと言いました。さらに印象的なのが、「私がこのビジネスを始めたもうひとつの理由は、多国籍企業に対する怒りからだ」とセバスチャンは付け加えました。

あなたが着ている服の本当のコストを知っていますか?

カンボジアでは観光産業と縫製業が国の経済を引っ張っています。縫製業の輸出は国の輸出額の95%を占め、国家経済の大きな役割を担っていますが、外国からの投資が入ってくるのは、カンボジア人労働者の低賃金が故です。

カンボジア人労働者の低賃金に対しての抗議
From dailymail.co.uk ©Tang Chhin Sothy (AFP)

*縫製労働者の最低賃金は過去数年間で改善され、2016年1月に140USD/月に引き上げられましたが、労働者は依然としてカンボジアの最低所得層に位置します。

議論の余地があるかもしれないが、世界で最も有名なH&Mのような大きなアパレル企業は、多くの恵まれない縫製労働者の犠牲によってなりたっている。*
*https://www.rt.com/news/240069-discrimination-workers-cambodia-retailers/

セバスチャンは「消費者が本当のコストよりもずっと高いものを買う理由が理解できない」と述べました。美しくデザインされ、丁寧に作られたAMBOHの靴は、一足20~30USDです。コストはスタッフへの公正な賃金も含めて10USD強ぐらいと、50~66%ほどの利益を生みます。多国籍アパレルブランドは、コストよりも5~6倍高い値段で販売していますが、利益の大半はデザイナーとブランドイメージを維持するための広告に流れ、縫製労働者の賃金はかなり搾取されたものになっています。

カンボジアの縫製労働者を苦しめる悪循環

「H&Mのような大きなアパレルブランドは、自ら工場を所有していない。」セバスチャンは、カンボジアの縫製工場で生産された驚くほど安い服の背後にあるトリックを説明しました。「彼らがしているのは、ブランドの布をたくさん作ることができる場所を見つけ、直ちにとても安い価格で一度に500万本のTシャツを作ることを求めることです。契約が続く限り工場は稼働し続けますが、財政は悪化します。そして工場はより多くの顧客を獲得し、キャッシュフローを維持するためにさらに安い価格で稼働させることになります」もちろん、この悪循環は縫製労働者の福祉に悪影響を及ぼします。

Clean Clothes Campaign (CCC)によると、カンボジアの縫製労働者は、郊外の海外ブランドの製品を作る縫製工場近くにある部屋で暮らしています。

“3~6人の女性が8㎡にも満たない、窓やきれいな空気すらも無いこともある、たった一つの部屋で暮らしています。家具はなく、寝床用の簡素なプラスチックのシート、トイレ、調理用鍋がついた携帯式ガスストーブがあるだけ”

縫製労働者、セアン・ラクスメイ
From CCC © Copyright 2013 Steffi Eckelmann

“縫製労働者の証言:彼女は、全ての出費を賄った上でさらに家族に仕送りをするのはとても困難なので、アパレルブランドが最低賃金を上げることを願っています。彼女が手に入れられる食事は、工場の近くの通りにある最も非健康的なものだけです”

AMBOHのスタッフ。彼女があなたの靴を作ります。
AMBOHのスタッフは、上司であるセバスチャンが働く部屋のとなりの、明るく広々とした空間で働くことができている

学生時代、セバスチャンは起業家になろうとは思っていませんでした。「まじめな生徒で、特に高校生のときは交換留学プログラムのために必死に勉強していました。優秀な成績を収めた学生は、優先的に行きたい国を選べるという制度だったんです。」

彼はパリの大学でファイナンスの学位を取得した後、営業マンとしてファーストキャリアをスタートさせました。「起業家であることはチャレンジングで、私に自由と創造性を与えてくれます。営業マンだった時は自分を牢屋に入れているようだった」とセバスチャンは振り返ります。

セバスチャンのライフヒストリー
セバスチャンのライフヒストリー

FASHION REVOLUTION!!

セバスチャンが経営の分野に踏み入れるのに時間はかかりませんでした。彼のマネジメントスタイルはカンボジアの文化ととても相性が良いように思えます。
「カンボジアにおいてひとつ良いと思うのが、会社の代表とスタッフの距離がとても近いこと。そしてそれがスタッフをマネジメントする唯一の道である」とセバスチャンは言います。彼にとって、日々の働くモチベーションはスタッフやお客さんを見たり、結果が出た時です。従業員と雇用主が毎日顔を合わせ、同じ場所で働き、面と向かって話をするAMBOHの労働環境は、縫製労働者を搾取するような工場とは無縁の環境です。

セバスチャンは将来のブランド構築のために、”the same but bigger”というミッションを掲げています。28歳という若さにも関わらず、彼は今後5年間に経験する可能性のある全ての失敗を歓迎すると述べました。カンボジアで彼のプロジェクトは、私たち全ての人が誰が今自分たちが着ている服を作ったのか考えさせてくれ、今日の大量生産・大量消費の生き方をより社会的で人間的に責任あるものに変える革命となるでしょう。

セバスチャンから、読者へのメッセージ

「多くの人と話し合い、自分自身の世界を発見してください。人々が各々のポジションで何をしているのかを見て、同じことをしたいと思ったら自分に尋ねてください。あなた自身の道が見つかったら、ある日あなたの趣味を仕事にできるかもしれません」

セバスチャン・ゴートゲン、AMBOH Espadrilles創業者

セバスチャン・ゴートゲン、AMBOH Espadrilles創業者

パリのEDHECビジネススクールを卒業したMBAホルダー。セバスチャンは営業マンとしてファーストキャリアを開始し、経営の分野に自身の道を見出しました。Leboostの地域ディレクターとしてカンボジアに移住し、2015年夏に自身のシューズブランドを立ち上げます。AMBOH Espadrillesは、熟練した技術を持つカンボジア女性によって作られた100%ハンドメイドの、新しいカンボジア発のブランドです。

AMBOH Espadrilles店舗情報

営業時間: 09:00 – 19:00(平日)
住所: 23A street 232, Phnom Penh 12258, Cambodia
電話: +855-88-905-9509
Facebook: amboh.cambodia
Instagram: @ambohespadrille

編集後記

プノンペンに訪れたことがある人は、碁盤の目状に見える道路は思っているよりも複雑で、それは地元のTukTukドライバーにとっても同じであることが分かるでしょう。私(とTukTukドライバー)が完全に道に迷ってしまったため、セバスチャンに電話して約束の時間に遅れてしまうと伝えたら、セバスチャンはなんとバイクで私を迎えに来てくれました。この紳士がインタビューで言ったようにカンボジアで会社を経営する際に大事なのは「悪い事態に陥った時に絶対に過度にネガティブな反応をしないこと」なのかもしれません。彼の柔軟性、寛大さ、そして従業員と近い距離を保つ姿勢はカンボジアの女性が作ったAMBOHのハンドメイドシューズに特別な温かみを与えている。

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